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詩的断章

台風とナブラ

台風4号が列島に上陸した日、宵から小田原は何度もテレビニュースに実況され、遅い時間になると避難勧告も発令された。 じつはその朝、漁に出ていた。台風が近づいているにもかかわらず、大潮の海は年に数回しかないぐらいのベタ凪ぎだった。 深い山あいに…

高圧線でさえ詩になるのか

高圧線のすじ 凍れる国に弦を張る 音楽圏の北の果て (「悲しみのゴンドラ」トランストロンメル) 言葉の緊張感がすごい。今年ノーベル文学賞を受賞したスウェーデンの俳句詩人。

サバイバルのための弱者の選択

弱者は敵と戦うといようなことをしなくてもよい。<中略>弱者の選択肢はただ一つ、「逃げよ、生き延びよ」なのだ。 (上野千鶴子「最終講義」) そういう修羅場で、たいていの人はブレーキを踏むんですが、すると車はそのまま谷に落ちてしまう。逆にアクセ…

負けられない現実

ボクサーの支えは「勝ちたい願望」よりも「負けられない現実」をどれだけ背負っているか。 (朝日新聞8/25夕刊)

安心してください

東日本大震災の被災地視察で4月に宮城県名取市を訪れた際、鹿野は被災者に「頑張ってください」とは一切言わず、「安心してください」と繰り返した。同行した民主党議員が「言われた相手の顔がほぐれるようだった」と語る。 (朝日新聞8/24朝刊)

記憶の遺産

「名所」には多くの人が訪れ、歌に詠み、絵に描くなどさまざまの思いを残す。その先人たちの記憶の遺産が「名所」を「名所」たらしめるのである。 (朝日新聞8/24夕刊)

世の中が動いている

「震災直後は時間も空気も止まっていた。郵便が届くことで世の中が動いていることを実感してもらいたかった」 (日本郵便陸前高田支店の配達員・及川慎治さん)朝日新聞8/23夕刊より

日々のちょっとしたことを抱きしめ

何から逃げるというのではなく、日々ちょっとしたことを抱きしめ、明日の糧にする。そんな生き方もある。 (天声人語 2011/8/22)

バイクの日

バイクの日 髪薄くなり 俳句の日 ちっぴ〜ろ

サッカー選手の訃報

蝉時雨(せみしぐれ)サッカー選手の訃報聞き ちっぴ〜ろ

丑の日

本日、土用の丑の日。 今日、蒲焼きになるウナギのほとんどすべての故郷はマリアナ諸島沖の深海にあるスルガ海山。 串打ち三年、割き八年、焼き一生といわれるウナギ料理。 生きたまま割かれるウナギの目に、はるかかなたの故郷は映るのか。 新月に 暗き海山…

梅雨明けの雲

梅雨明けて干したふとんの軽さかな ちっぴ〜ろ 風が、からっとして気持ちいいなあ。 下は6月27日夕方に見た雲。

電力制限令

暑い。暑いが、震災節電を通して日本人みんなが、とおくに忘れていた何かをつかみつつあるようにも思うこの夏。 うちわ。打ち水。夕涼み。そして、ほどほどの仕事。 節電で午後の屋上ビアガーデン ちっぴ〜ろ ひるさがり会社出されて釣堀の風 ちっぴ〜ろ

30代最後の日に

「一生の半分はずっと十五歳さ。そしてある日二十代が始まったと思うと、次の日にはもう終ってる。そして三十代は、楽しい仲間とすごす週末みたいに、あっというまに吹き抜ける。そしていつのまにか、また十五歳になることを考えてる」 (『ホテル・ニューハ…

四十の男たちは、そっと閉めることを学ぶ

そしてフランクが四十歳のとき、誕生日のお祝いにぼくはドナルド・ジャスティスの『四十の男たち』という詩を送ることになる。 四十の男たちは そっと閉めることを学ぶ 彼らが二度と戻ってこない 部屋部屋のドアを。 (『ホテル・ニューハンプシャー』ジョン…

染め上げると言うにはあまりに淡い色を連ねて

朝日新聞「天声人語」の文章があまりにすばらしかったので書き写す。 染め上げると言うには淡い色を連ねて桜前線の北上はきょうはどのあたりか。陽気に誘われて、せんだって山梨県の神代桜を訪ねた。日本三大桜と呼ばれる一本だ。樹齢二千年ともいうエドヒガ…

帰り際にふりむかないところ

「ねえ、私のどこが好き?」私は岸田さんに訊いた。岸田さんは顔を上げ、しばらく私を見ていたが、 「帰り際にふりむかないところが好きだな」そう言って笑った。「恵理ちゃんはおれのどこが好きなのよ」 「ばればれなのに嘘をつこうとするところ」 (『八日…

「家族をする家」藤原 智美

ワンボックスカーは、「住まい」では実感できない「家族」という意識、一体感をある程度は満喫できる。取りもどすことができる。でも、それはまぎれもなくリビングルームでも実感できたはずである。しかし、ワンボックスカーこそが現代のリビングルームにな…

本当の不器用

媚びの武器としての不器用は軽い笑いを誘う可愛いものだけれど、本当の不器用は、愛嬌がなく、みじめに泥臭く、見ている方の人間をぎゅっと真面目にさせるから。 (綿矢りさ「インストール」) 自分が間違っていたなんて絶対に認めたくない。そのためには自…

葬送

イグニッションキーをまわす ニュートラルの緑灯が点り 重低音が黎明をゆっくりと裂く 眠りに沈む街を抜けてゆく先は 半島の名もない国道 山の稜線は重い色に沈みながら その縁(へり)をうっすらと 黎明に染めはじめている 蒼味をのこす空に エグゾーストノ…

三角からのお使い

木の葉が風にゆられて散りはじめるとまもなく、分校のむこうの山々が、朝早くなど、うっすら白く見えるようになってきました。 みえこ先生が、すこしかわった訪問者をむかえることになったのは、ちょうどそんなときでした。 その夜、みえこ先生は家の机でほ…

しじみの すいちゅうめがね

作・市原 円 2004年8月 小学1年の夏休みの宿題として絵本として提出 2006年11月 読売ファミリー童話賞優秀賞 オリジナル版(PDFファイル 927KB) しじみは おふろが だいきっらい。だって シャンプーが あるんだもん。 しじみが いつも シャンプーがきら…

おしっこ神さま

なんでおいらがおしっこの神さまなんかになったんだって? あんましひとには話したこともないけどさ、まあ、どうしてもっていうんだったら話さないでもないけど。かんたんにいうと、おしっこの神さまだし、これというなりてがいなかったんだな。 神さまった…

モンゴリアンの符牒

2006年1月の朝日新聞から。 逮捕された長崎県警の警部補。駐在所の門扉をはずした犯人を自白させるために、公務員ふたりに拳銃をつきつけた容疑。 しかし、なぜに公務員が駐在所の門扉をはずさなければならなかったのか。また、門扉をはずされたことが、拳銃…

チャリをこれからはチョッパーと呼ぶのだ

イマジナリーフレンド(空想上の友だち)は小さい子どもなら誰でも持っている。最高裁で死刑が確定した宮崎勤は今でも持っている。ネズミ男がフレンドかどうかは微妙ではあるものの。 行方不明になったイマジナリーフレンド。その名はポビーとディンガン。オ…