獣は北へ(6) ルイガノ北海道仕様テスト走行

cippillo2005-07-06

 北海道でワイフと1機の自転車をシェアするにあたって、いくつかの改造を行なった。
●シートポスト用クイックリリースクランプ(私と妻の身長差に即座に対応するため)
ビンディングペダル(通常ペダルとの両用タイプ)
●シンテース社製トライアスロンバー(高速巡航のため)
●TOPEAK社製ボトルゲージ2個装着
●同社製サドルバッグ
●SELLA ITALLIA社製レディースフライトゲルフロウ・サドル
●ガーミン社製ナビゲーションシステム&アタッチメント
 身長160センチまでの小さいフレームながら、シートボストを最大限に伸ばすことで、身長178センチの男でもちょうどいいサイズにすることができた。バーハンドルは町中の快適性は抜群だが、北海道のようなだだっぴろい大地を高速弾道するにはに不向きだ。ドロップハンドル化も考えたが、あくまでワイフのバイクなので不可。けっきょくバーハンドルにトライアスロンバーを追加する奇策にでた。
 梅雨の合間のわずかな間隙をついての実走テストをくり返す。調整にとまどったものの、最終的にバーハンドルのコンパクトフレームとトライアスロンバーの組み合わせは絶妙なものになった。トライアスリートはバイクに前乗りすることが多いが、大きいサイズのフレームだとハンドルまでの距離が遠くなり、前乗りしてもまだしんどい。しかしバーハンのコンパクトフレームにトライアスロンバーをつけると、くほほと笑みがもれるほどに快適なポジションになった。女性用サドルも幅広でクッション性抜群なので、パッド入りのレーサーパンツを使用できないトライアスリートにはよさそうだ。真剣にこの北海道仕様ルイガノをトライアスロン競技に使わせてもらおうかと思ってしまった。
 つづいてGPSナビゲーションのテスト。アタッチメントをクワハラGAAPから移植した。取付場所に苦労したが、トライアスロンバーに装着。角度を微妙に調整することで、エアロフォルムをとったときの腕との干渉の問題を解決。見やすい位置にとりつけることができた。
 実走テストをくり返す。メーターが時速40キロを越えた途端、路面の小さなギャップによって、GPSナビゲーション脱落。路上をからからと回転しながら滑空する精密機器。急ブレーキで回収すると、画面が消えていた。幸い、電源ボタンをオンにすると再起動した。
 GAAPに装着していたときは脱落したことなどなかっただけに、取付が甘かったのかと思い、再びテストを続行。メーターが47キロを記録した途端、また脱落。今度は幹線道路だ。クルマに踏まれたかと思い、急ブレーキのまま振り返ると、足もとにあった。なるほど高速度で落下した物体は、運動エネルギー的には落下というより進行方向にぶん投げているのと同じ状態だから、自転車と同じ方向にまっすぐ滑空するわけだ。おかげで二度にわたって脱落したにもかかわらず、クルマにひかれずにすんだ。さっきと同じように画面は消えていたが、電源ボタンで無事再起動。ガーミン社製の最新GPSナビの耐衝撃性・堅牢性をはからずも実証したことになった。
 ここでめげるわけにはいかない。北海道まで一ケ月を切っている。タイラップで固定し、しつこく実験走行をくり返す。結果、時速40キロを越えると、小さなギャップでも簡単に脱落することが分かった。タイラップだと取り外しがしにくくなるし、落下を完全に止めることはできなかった。今後、強力なマジックテープを買ってきてテストしてみようと思う。