最後の資源ゴミ。スラム化せよ松戸

 今日は松戸最後の資源ゴミの日。
 ここ半年ぐらい、ゴミ集積所がすごいことになっている。中国人、イラン人(っぽい人たち)、フィリピン人と、周辺のアパルトメントが次々と外国人に占領されつつあるが、国ごとのブローカーでも介在しているのか、アパルトメントごとに居住人の国籍が違うのがおもしろい。と、おもしろがっている場合ではなくて、ゴミ集積所のモラールが激しく崩壊しつつあるのを感じる。日本語が読めても分かりにくい分別ルールについていけないのは、いたしかたない気もするが、収集車がルール違反のゴミを無視して放置するものだから、古いゴミに新しいルール違反のゴミがかさなり、それがまた無視されて、日に日に累々と積もっている。そうするとおもしろいことに、誰もが最低限のルールも無視しはじめ、通行人はぽんぽんムキミのゴミを捨てていくし、ますます収集員は意地になって業務放棄、ああ、こうして街はゴミからスラム化していくんだなあと殺伐たる気持ちになってしまい、ついにヤケを起こしていらなくなった女房なんかも捨てだすやつもではじめるかもしれない。
 松戸市清掃課に電話をし、有料で引き取ってもらうことにした。ゴミの品目、材質を細かく訊かれるが、例えばラックなんかは金属と木材と樹脂の混成製品だから返答も難しい。
「金属と木材とどっちが多いですか?」
「えーっと、それは重さの話ですかね。それとも容積? 面積?」
 重さを計るならバラさないといけないし、いったいこいつは何を言ってるんだと思っていたら、
「バラせるようでしたら、資源ゴミでふうつに出してもらっていいですよ」
「はあ、それがうちの集積所、すごいことになってて、これで引越の粗大ゴミまで出したら、マジでスラム化しちゃいますよほんとに」
 けっきょく木製ゴミということで決着がつき、一枚1000円の処理券を4枚買った。
 しかし、収集車が去ったあと、100%木材の本棚以外の3つのラックはそっくりそのまま置いてある。個数と品目まで細かく申請して、置く場所、名前も書いてルール通りに4000円も払って街のスラム化を少しでも防止しようという俺の気持ちを踏みにじるこの態度に完全に頭に来た。こうなりゃ発つ鳥、あとは糞まみれ、戦争だ戦争、ごみ戦争だとか、かなり本気で思ったが、けっきょくクルマにゴミを積み込み、せまい路地を迷いながらクリーンセンターまで持っていった。
 最初にクルマごと重さを計量し、積んだゴミをぴゃんぴゃんと棄てたら、また計量し、差分の重さの料金を払う便利なシステムで、320円だった。
 人なんかあてにしないで、最初からこうすればよかった。が、やっぱり革命は必要だ。