周辺探索by原チャリ

 風邪をひいた。というより気合で抑えこんでいたつもりが悪化した。気合なんか入れないでおとなしく寝ていた方がよかったのに、ついまた気合を入れてしまって登坂。
 何かにぶつかったり、困ったり、鬱屈したりすると、理由もなく急坂をチャリで漕ぎ上ろうとする悪癖に陥りつつある。小田原という土地は至るところに風光明媚な急坂がごろごろしているだけに、おさまりがつかぬ。おそらく逃避でしかないが、汗だくになって登坂していると、なんか生きている気がするから病的だ。これは一種の堕落なのではないかと思うようになってきた。
 おまけに仕事が山積。よく晴れた日曜で、しかも真青な海の向こうから真鶴半島がおいでおいでをしているのを見ぬふりしてデスクに向かう。早朝から西湘バイパスを何百台ものオートバイがエギゾーストノート高らかに走りすぎていく。それを横目に見ながら、けほけほ咳をしながら仕事。ワイフと娘は、小田原漁港祭りに行った。
 昼過ぎ、たまらずチャリを引っぱりだす。が、熱っぽくて頭がくらくらし、断念。が、断念しきれず、原付オートバイTZR50R改80Rにて周辺探訪にくりだした。
 夕方と合わせて1時間半×2本。迷ったり引き返したりしながら、地図に載っていないナイスワインディングを走りつなぎながら、よさそうなコースをいくつか発見。箱根ターンパイクなどの超メジャーワインディングも家から数分だが、あまり興味ない。無名の生活道ワインディングを探索するのにTZR50Rはぴったりだ。
 南足柄広域農道と、宮城野温泉の方に向かう林道がよかった。ほどほどで引き返したが、次はDUCATIボストロムで少しエリアを広げて探訪&コース構築しよう。
 しっかしだ。日本が衆議院選挙でたいへんなときに、俺はこんなことをしていてよいだろうか? 最近どうも、享楽的な革命家、堕落した革命家に陥りつつある。気候温暖・風光明媚・酒池肉林・魑魅魍魎の小田原、恐るべし。夢うつつの毎日がおさまりそうにない。が、ここは、おさまるまで徹底的に享楽をやりつくすべきか。
※画像の赤のラインは走ったルート。