モノアミンオキシダーゼ

アメリカの自然人類学者ヘレン・E・フィッシャーは、新奇性をもとめる人には四つのタイプがあるという。
1、スピードと危険をともなう野外スポーツや活動が好きな人
2、ドラッグや前衛的なライフスタイルなど、内面的経験の変化をもとめる人
3、放縦で破目をはずしたパーティーや賭けごとなどに走る人
4、先の予想がきまりきっているような相手に我慢できない人
 フィッシャーによれば、こうした男女は退屈に対する感度が鋭敏で、生物学的な原因としてモノアミンオキシダーゼ(MOA)の作用が考えられるという。つまり、MOAのレベルが低い者は社交的で大酒飲みであり、ドラッグ好きでスピード狂であり、ハード・ロックを好み、性生活も活発だ、というのである。しかし、そのことが科学的に実証されたわけではない。たとえば、社交的で大酒飲みの人を代表する標本についてのMOAのレベルを検定したわけではないからである。
(石田幸平『愛と憎しみの心理学』講談社ブルーバックス

 「社交的で大酒飲みの人を代表する標本」・・いますいます。いっぱい、います。1から4のそれぞれのタイプの日本代表級、1ダースずつそろってます。
 

愛と憎しみの心理学―犯罪心理学の視点から (ブルーバックス)

愛と憎しみの心理学―犯罪心理学の視点から (ブルーバックス)