海はオボロに春の兆し

 たいへん寒い日だったが、一家で石垣山にのぼった。
 妻と娘はふもとで自転車を置いて徒歩。僕はチャリで3往復。心拍が160を越えないように気をつけていたら、タイムは暴落。ここまでダメになっちゃうものかというぐらい、ひどい。
 こういうときは口をあんぐり開けて、目をウツロにぽやーんと絵を描くにかぎる。携帯用の絵描きセットをちゃんと持参しておる。
 娘とならんで腰かけ、絵筆を走らせる。
 水平線上の大気が、もやーんと白く霞んで、ちょっと春っぽかった。体は冷えたが、竹林の明るいサップイエローをぬっていると、ちょっと心がゆるむ。
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石垣山登坂時間