小学生の娘とつれだって、欠かさず毎日歩いて食材を買いに行った。青物町商店街のスーパーマーケット。
家からは宮小路という古い繁華街を抜けていく。
春になると桜舞い散る松原神社でスッポンを見た。
行きつけの大学酒蔵の常連さんとすれ違って挨拶することも始終。
キャバクラのぽん引きのゲンちゃんに「たまには来てくださいよ〜」と言われたり。
小田原に移住してからの食卓の毎日を支えてきたヤオマサ青物町店が2007年2月15日閉店。
娘はレジ係の人たちともすっかり仲良くなって、どこかに消えたと思ったら、レジ打ちの手伝いをしていたり、商品棚の整理やダンボール箱の片づけなんかをしていた。
失恋のショックというものがある。思考力が落ちて、何も考えられなくなる。言ってみれば、それだ。
あまりのショックで、自分の駐車場でクルマをこすってしまった。
近くのビデオレンタル屋、そしてはすむかいのガソリンスタンドも閉店した。
跡地は次々とマンションになっていく。
今後の食材調達は、駐車場完備の郊外型大型スーパーにシフトするしかないようだ。
しかし、つい先日、大学酒蔵で小田原在住35年〜90年の常連たちから聞いた話だが、ヤオマサ青物町店がオープンするときは、みんなで反対したそうだ。影響で、近くの八百屋、魚屋は軒並み店を閉めたという。だから生粋の地元の人たちは、あまりヤオマサを使っていない。
そのヤオマサも閉店。時代の推移。