都内打合せ、で、今度の帰途は折りたたみチャリ

 午前10時、都内で仕事の打合せ。行きはワイフと新幹線
 午後1時、打合せ終了。
 都内に出るときまって体が不調に陥るが、所用のためJR西荻窪駅で降りて街路を歩いていると、腹痛がピーク。ケモノのような目で雪隠(せっちん)を探すが、ここは杉並。小田原のように野に川に海に、人間の野生をひり放つわけにもいかぬ。
 10年以上記憶の底に封印してきた、野糞ならぬ街糞(まちぐそ)の苦い経験が蘇る。
 こりゃあ人間のやることじゃないですよ、ケモノです、ケモノ。犬以下。
 あの悪夢の再来かと冷や汗が額を伝ったとき、信号のむこうにセブンイレブンが見えた。トイレのドアのノブをにぎる瞬間は、まさに手に汗にぎった。まさに運命のわかれ道。
 ノブはぐるっとまわってドアが開いた。生きのびた。
 さて、このような苦労をして杉並の町を歩いていたのも、こと折りたたみ自転車の改造に関しては国内最高峰の技術を誇る有名ショップ、和田サイクルをめざしていたのだ。
 春先に松田山で折りたたみチャリ「トレンクル」がパンク。特殊軽量タイヤは摩擦に弱く、特殊ブチルチューブはエア漏れも早く、耐久性もない。おまけに通常のパンク修理キットでは材質的に直せないし、そもそもクイックリリースがついていなかったので、工具がないと前輪がはずせない。
 これらをぜーんぶ解決できる秘策が和田サイクルにあり。前輪を、専用のスペッシャルなハブ、スペッシャルなタイヤ、スペッシャルなチューブに改造したわけである。(ただし見た目はぜんぜんかわらない)
 たった前輪ひとつの改造のために、国際マス釣り場で1週間ぶっつづけでフライフィッシングできるぐらいの金がかかって財布はからけつ。
 電車賃を惜しんで小田原までチャリで帰ろうとしたが、路地裏から路地裏をつないで33キロ走行し、相模大野まで来たところでタイムアウト。娘をくもんに迎えに行かねばならないので、輪行バッグに入れて小田急線で帰った。


走行 33km
登坂高度累計 300m
使用機材 パナソニック チタン製折りたたみチャリ