『シャカリキ』曽田正人

Wさま
先日の部活動注魂会では、おつかれさまでした。
話題にのぼりました課題図書本、早速ご送付いただき、有難う御座います。


恥ずかしながら、第一巻のしょっぱなからいきなり大量の涙に呑まれた私は、どこか少し精神的におかしくなっているのではないか、と自分を疑いたくなりました。


18巻の最終巻に至るまで、奔流のように涙が出るに任せたままの状態で、恥ずかしくて、けっきょく室外では読めませんでした。


けっして涙するストーリーではないと思うのですが、ストーリーとは関係なく、ただ単に、雑巾を絞りきったような顔で自転車にしがみつき、もがきながら登坂する男たちの姿を見ていると、とめどもなく涙がでてきてしまうのです。
まったく自分が嫌になるほどでした。


私事ですが、私は心拍が130を越えると身体が不快を感じはじめ、140だとちょっとつらい、150でけっこうきつい、160は苦しくて苦しくて短時間しかムリ、170越えで地獄をのぞき、180以上は未踏の領域なのですが、おそらくは天才という人たちは180以上の心拍、つまり地獄のような苦しみのままでずっと走りつづけられる人たちなのではないかと思いました。
そういう意味では、天才はあまりに苦しすぎる、凡人でよかったと、少しほっとしつつ、でも凡人であることがちょっと寂しくもありつつ、そんな感想を抱いた書物でした。


本日、麹町オフィスに行く所用がありましたので、直接、M部長に課題図書一式をお渡ししました。
とり急ぎ、御礼とご報告まで。