生活に欠かせない食品の多くがこの冬中に5〜10%の値上げ。
主要穀物の値上がりが原因だから、いずれあらゆる食品、ひいては生活物資に値上がりは波及していくはずだ。
穀物由来のエネルギーの需用が増えたためだが、それは原油価格の高騰によるところも大きい。
価格を押し上げているのは投機マネーの流入。
稼ぐだけ稼いだら嵐のように去っていくヘッジファンドみたいなのだけなら、先行き価格は落ち着くこともあろうが、投機マネーのうち、けっこうな割合で年金資金が入っている。
年金運用も自己責任の流れがひろがり、その矛先が有望な運用先に向けられるのは自然なこと。しかし資金の性格上、年金資金はヘッジファンドとちがって運用期間の息が長い。
だから年金資金が入ると、その銘柄は安定した投資先と見込まれ、ますます投機マネーが流入し、価格を押し上げる。
そんなのがめぐって生活物価が高騰していくと、いちばん困るのは純粋な年金生活者。
変な話である。