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「家族をする家」藤原 智美

詩的断章

ワンボックスカーは、「住まい」では実感できない「家族」という意識、一体感をある程度は満喫できる。取りもどすことができる。でも、それはまぎれもなくリビングルームでも実感できたはずである。しかし、ワンボックスカーこそが現代のリビングルームになってしまった・・。


 藤原智美芥川賞作家。「家」に関する書物をものしているが、これはそのひとつ。
 子どもの個室引きこもりが家族の集うリビングルームを骨抜きにし、携帯電話がダイニングルームから家族の静かな団らんを奪った。
 フルサラウンドのAVに間接照明、革張りシート・・豪華なワンボックスカーの内部は、現代日本における家族のいるリビング・ダイニングルームの最後の生き残りだったとは。
 関係ないが、モニタがやたらたくさん並んで同じ映像を放映しているヤンキー仕様ワンボックスカーは、ちょっと憧れる。