街道ランニング対応バックパック

 東海道五十三次ランニングの当初は、山走り用のハイドレーション(給水)システムつきのバックパックを使っていた。
 OSPREY社のTALONシリーズはサイズが細かくラインナップされており(4リットル、5.5リットル、9リットル、11リットル、20リットル、22リットル、31リットル、33リットル)、使用スタイルに応じたきめ細かな選択が可能である。
 僕は軽量タイプの11リットルを使用しているが、それでも大容量2リットルのハイドレーションシステムを装着でき、しかもハイドレーションパックを荷室と完全分離されたスペースに収める仕様のため、走っても荷揺れが少ない。しかもこのサイズのバックパックではめずらしく、山岳ストックをスマートに装着できるストックホルダーがついている点も選択した理由のひとつ。
 しかし何といってもこのバックパックの魅力は、背中とバックパック本体との間に完全な通風空間を確保する「airscape」システムにある。背負って本気で走っても、とにかく涼しい。「チャリ列島横断イッキ走り330km」の際に使ったのもこのザックで、チャリとの相性もいい。
 東海道において、あまり見どころのない市街地ステージでは、このバックパックでいっきに駆け抜ける。

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 一方、東海道に点在するハイライトスポットは、走るというより一眼レフを持ってじっくり歩きたい。
 そんなステージでは30リットルのカリマー社製ザックを使う。歩くのがベストだが、ゆっくり走るぐらいなら問題ないザックである。
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 さて、ゆっくり歩きたいハイライトステージでもなく、かといってさっさと駆け抜けたい市街地ステージでもない。
 一眼レフカメラを持っていきたいが、撮影スポットと撮影スポットとのあいだの距離が長く、ハイスピード移動も必要というような五十三次で圧倒的に多い状況に対応するバックパックはないかと思うようになった。
 11リットルのTALONでは一眼レフが苦しいし、30リットルのカリマーでは走りがスポイルされる。
 また、ちょっとした一里塚なんかのチョイ撮りに多用するコンパクト防水カメラの出し入れ、ハンディGPSの出し入れ、ペットボトルの出し入れ・・頻発するこの3つの動作のたびにバックパックの二ヶ所のハーネスをはずし、ザックを背中から下ろさなければならず、とにかくリズムが狂う。つい面倒くさくてカメラを出すべきところで素通りしてしまったり、あとで後悔することしばしば。
 そんなことで良い方法はないかと思っていたところ、背中にしょったままでサイドポケットに入れたものを出し入れでき、かつメイン気室には一眼レフをすっぽり収められる20リットルのバックパックにいきついた。
 ホグロフス社製のACE(エース)シリーズである。
 ウエストハーネス左右のポケットを利用すれば合計4つのアイテムをを背負ったまま、つまりは走りながらでも出し入れできる。

 また、北欧メーカーらしい細部パーツの美しさも、ひとつひとつが使っていてうれしくなる。




 今では、このバックパックなしでは東海道ランニングは考えられない。2009年「街道ランニング対応バックパック最優秀賞」を勝手に授与する。
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