おおいくんが来るので漁に出た

週末、高校時代の友人である「おおいくん」が名古屋から小田原に遊びに来ることになった。
おおいくんに、獲れたての地魚でも食わしてやりたいと思い、初めてひとりで漁に出た。

せっかく名古屋から出てきてくれるのだ。少し大ぶりの鯛(たい)でも、と、思ったが、釣れるのは食味はいまいちの「イトヨリ鯛」ばかり。鬼笠子が釣れたのはよかったが、いかんせん小さい。
一度、強烈な引きの魚がかかった。リールの糸がぐんぐん出て行って、まったく上がってこない。これは間違いなく真鯛であるぞと意気込んだら、針がはずれた。姿は見ずじまい。そのあと、前のほど強い引きではなかったが、やはり真鯛らしい魚をバラしてしまった。

けっきょく真鯛は釣れず、帰還。
イトヨリ鯛をうまく食う方法はないかと調べていたら、トマトソース煮がよいとあった。
細君とスーパーにトマトとニンニクを買いに行くと、鮮魚コーナーで細君が「おとーさん、おとーさん」と呼ぶ。
見ると、パックにつめられたイトヨリ鯛。和歌山産で880円。けっこうな高級魚ではないか。
出刃包丁も買い、トマトソース煮にしてもらったが、家人らには不評。小骨が多すぎるのだ。

けっきょく、おおいくんとは居酒屋に行った。


翌日、海が穏やかだったので、再び、ひとりで漁に出る。クルマで家を出るときに煙草に火をつけ、吸い終わらないうちに漁場に到着する近さだ。
すぐにイトヨリ鯛と小ぶりな真鯛が釣れたが、やっぱりこの日も鯛らしい引きのやつをバラしてしまった。どうも、何かが合っていない。しかしまあ、食べる分だけ釣ればよいので竿を納めて帰った。
手漕ぎのカヤックに、テンヤという日本古来の漁具という原始人のような漁ではあるが、なかなか奥が深い。


ひとりで2回、漁に出たが、昨年買った空気ポンプでふくらますカヤックが大活躍である。
ここは波がけっこうあたるし潮の流れも速いので、リジッド艇じゃないと厳しそうな漁場ではあるが、このカヤックは安定感も高く、空気で入れるタイプにしては珍しく、ちゃんと波を切り裂く形状をしており、少々の風や潮でもちゃんと進む。カヤックはひとりだと持ち運びもたいへんなのだが、このカヤックは2人乗りタイプでも19kgと軽く(1人乗りなら14kg)、肩掛けバッグに収納できるので、体を鍛えておけば、わりと気軽に舟を出せる。付属のエアーポンプも優秀で、カヤックの展開と撤収も10分以内で完了する点も重要である。集合住宅住まいでも部屋の中に入れておけるイチオシのカヤック
娘にも漁をさせたいので、娘用に一人乗りタイプもほしいなと思うこのごろである。
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