世相暗い師走

もし暗さがなかったなら、人間は己れの堕落に気がつかなかっただろう。もし光がなかったなら、人間は救いを望まなかったろう。それゆえ、神が半ば隠れ、半ば現れているということは、単に正当であるばかりでなく、有益なことである。(パスカル『パンセ』B585)

 師走は暗澹たる事件が次々と起こる。
 影をつくりだすのは光であり、闇のなかでこそ光は眩(まばゆ)い。光と影は表裏であり、それは与えもすれば奪いもする神の采配でもある。そんなふうにでも思わないとやっていられないぐらい非道い事件がつづく師走2005。
 小田原でもついに凶悪事件(拳銃強盗傷害)が発生。