国府津−松田断層

 NHKスペシャル『活断層列島』を娘と見た。
 阪神大震災後、国は危険と思われる90個強の活断層について多額の資金を投じて調査した。日本列島にほんと、くまなく点在する活断層。しかしあくまでも危険度の高いものだけを調査対象としただけで、実際はその10倍ぐらいはあるそうだ。
 調査の結果、きわめて危険度の高い活断層が見つかった。その中でも、きわきわのナンバーワンに危険なのが国府津-松田断層である。な、なんとズバリ小田原ではないか。
 エネルギーは阪神大震災より大きく、起こる確率も2倍強の16%。(起こる直前の阪神大震災の確率は7%)
 小田原を抱く城壁のように平野をとりまく美しい外輪山。この景色が僕は大好きだったのだが、じつはズバリこれが断層そのものだったのだ。標高百メートル以上の活断層。
 引越すとき、一応、地震の危険性の低いところを選んだつもりだったのだが、僕が頼りにした地図は活断層による地震とはタイプの異なる東海地震と関東大地震の被害想定図だった。
 しっかし、引越しを検討しているとき、誰もそんなこと言っていなかったし、不動産の連中にもさんざん訊いたのだが、誰も危機感を持っていなかった。
 確かに居住して5ヶ月がたとうとするが、市の広報、地元住民との話題において地震がとりざたされた記憶がない。
 小田原市のホームページを見ると、このエース級に危険な活断層のことは出ているし、さらに、県西部地震という、きわめて確率の高い別の地震においても、うちは震度7強の想定区域に入っていることも判明。しかしなんともさらっと出ている感じで危機感がない。
 しかし実態は日本最強の地震の巣。東海地震や首都直下に比べて、人口が少なく被害想定額もインパクトが弱いからメディアに注目されなかっただけのようだ。
 それにしても。
 なんでみんなにこにこしてるのや? 近所の人らよ。
 いくらなんでも、のんびりしすぎとちゃう?
 
●小田原市HPの活断層に関するページ→http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/disaster/seismi/dansou.html