脳は格下げだ

人間の体内にすむ常在菌の数は、体を構成する細胞数の10倍にのぼり、重さは平均で約1350グラム、つまり脳と同等かそれ以上ある。ヒトは一つの生態系でもあるのだ。
ナショナル・ジオグラフィック


人間のからだ全体だと、体内に生息するバクテリアは2kgにおよぶ。

1〜1.5kg。人間の腸の中で生息する細菌の総重量。500種類、100兆個にもなる。


「僕の体は僕のもの」という感覚は、僕の脳という一器官の妄想あるいは勘違いであって、人体が常在菌だけでも500種類、100兆個で総重量1kgの共同生活体と考えると、彼らの総意を無視することなんてできないのである。
太古に人体にとりこまれ、長く人間の体内で共生の道を歩んでいるミトコンドリアなんか、体を動かすエネルギーを生産してくれているわけだし(生産部門)、酸素とエネルギーを馬鹿食いしているわりには、たいした判断をしない脳に、独裁的な権限を与えていたことが恥ずかしい。これからは、もっと自分の体に意見を訊くようにします。