石垣山一夜城のサプライズ

cippillo2005-09-10

 前日、小田原にサプライズ降臨された皇統宮家を迎えての二日目の朝。
 小田原ナイト名残りの軽い二日酔いに頭を振りながら、オートバイ2機で出撃。この日のために整備しておいたTZR50Rを宮さまにお乗りになっていただいた。これでTZR50Rが御用車両、御用達オートバイとなった栄誉も高らかに、というか、御ひさびさの御オートバイとのことで、御ころびになってはと、ドカティ・ボストロムで白バイのごとく一号線を封鎖しつつ、御用車両をご案内申し上げる。
 真鶴までの道のりを、宮さまは心から愉しまれた様子で、ひとまず安堵申し上げる。
 帰途、戦国時代に豊臣秀吉による小田原攻めの本陣となった石垣山へのワインディングへ。一晩にして小田原城を見下ろすこの山腹に白壁の城郭を築きあげたという太閤秀吉の逸話をご説明申し上げ、興味深そうに御耳をお傾けにおなられる殿下。でもほんとうは昨日、歴史案内の看板をくまなく読んでまわった受け売り。実際には築城には80日かかったのだが、杉林に隠れるように石垣と骨組みを地道につくっておき、最後の仕上げの晩に、白い紙を貼りつけ、いっきに周囲の木々を伐採。翌朝、相模湾ごしに差し込む朝日を受けて、東側斜面に照り映える白壁の城郭。昨晩まではなかったこの城を見つけた小田原城天守内での動揺ははかりしれない。秀吉らしい派手な演出、石垣山一夜城。サプライズ。