乗らなくなって1周年

 オートバイクが、ただの1機も手もとになくなってから1年がたった。
 当初はオートバイクがなければ死んでしまうかと心配していたが、なければないで人は生きていく。
 チャリは順調に増えて7機。しかし今後、減反していく。かわりにランニングシューズと釣竿が増えつつある。
 年がたつごとにシンプルになっていく。退化ともいう。
 現段階では、中学生レベルまで退化。釣りとチャリ。まんま僕の中学時代。
 オートバイクも日本国内ではあまりオットナー、って感じで見られることはないが、それでも今の僕から見れば、かなりオットナー、な乗り物である。
 ただこの1年間、傍観者的にちまたを走るオートバイクをあまた見てきたが、カッチョエーーーッと叫んだ記憶があまりない。
 と思ったら、過日、マラソン大会の帰りの東名高速で、いました、ぱおーぱおーぱおーん、の極悪集団。やはりオートバイクは時速80キロ差ぐらいでクルマを縫って走ると、表情が生きてきますなあ。そのスカっとする集団のトリをもっていたボロFJになんとなく見覚えがなくもなかったが、まあ昔は悪い友だちもいたもんだ、ということにしておく。
 そんなこともあって、ひさびさにオートバイクのホームページを見たりした。時代が変わり、未知のオートバイがいっぱいでびっくりした。が、びっくりしただけで終わった。
 心がくすぐられたのは、カワサキのゼファー750とホンダのCB750。飽きずに口を開けて眺めてしまった。色が最高によい。って、これ全部、20年以上前の定番カラーの復刻ではないか。やはり感覚が退化しているのか。


 2007年4月現在、何も考えずにいちばん乗りたいオートバイクは?


 CB1100RC。即答!




 いやぁ、あれはほんとに、永遠の憧れ、ってやつですね。
 あんたが最後に乗ってたバイクじゃないか。
 うん、もう一回買いもどしたい(泣) 売った店に、まだ展示してあったような。
 買いもどせば? 馬鹿らしいけど。
 あれをちゃんと乗るには、屋根つきガレジと、ときどき乗ったり磨いたり、季節ごとにキャブセットしたりしてメンテしてくれる使用人を雇わないと。乗るにあたって、いろいろ替えたい部品もあるし、なんせ僕はメカと面倒くさいことが、てんでだめだから。そう、使用人が住む使用人小屋も必要だなあ。
 そんな金どこにあんだよ。
 年金が入ったらやってみるよ。
 そんな年金、だれがくれんだ。
 やっぱり気楽に乗れるオートバイクがいいな。見た目は古いけど、中味が最新。でも、エンジンは多少味がほしい。
 都合よすぎ。
 それが、たまたま見つけた。(この記事の右上の写真)
 いくらすんだ、これ。
 180まんえん。
 ただのCBにしちゃ高くね?
 ううむ。チャリ2台分かあ。それは確かに高い。
 その発想、ぜったいおかしい。
 でもまあ、買ったあとはメンテフリーでお金かからないし、中味は現行CBだから野ザラしオッケーでしょう。ね。
 その発想も、たぶんおかしい。
 あ〜あ、セレヴ妻、買ってくれないかなあ。
 無理だろ。乗らないのが目に見えてる。自分のバイク、どうしたんだよ? 緑のあったろ。
 茨城のバイク屋さんに長期入院中。3年になるかな。退院できんのかな。
 引き取りに行ってないだけだろ。
 それが、あれはどうもキンキンくんくんにシビアで、今みたいなハンパもんじゃコケそうだし。
 自分でキンキンにして、自分でハンパもんになったんじゃないの。
 それに借家住まいで置く場所ない。野ザラしできないし。うーんとお金かけてノーマルにもどすっていう案は?
 ・・。
 あ、やっぱいまいち? でも、今けっこうまじめにオートバイク置けるとこ探してるんだ。屋根があって、湿気がなくて、
 おひとよしの使用人つきの?
 けっこう高いんだよね。乗らないオートバイクを置いておくのに月1万2千円。
 乗ればいいじゃないか。
 うん、それが最大の問題だなあ。そうそう、すごい掘り出し物の動画みっけた。
 なんだよ。
 入院する直前のオートバイク。
 なんだ。てめえのじゃねえか。