『独白するユニバーサル横メルカトル』 平山夢明

 タイトルにパワーを感じて読んでみた。
 怒濤の圧力で腐臭が噴出する文体とディティール。激しい汚穢の世界に、しかしどこか癒しにも似た救いを感じてしまうのは、これがフィクションであるという安心感からなのか、そう感じるほどに現実の事件に疲弊しているからなのか。短編集。

独白するユニバーサル横メルカトル

独白するユニバーサル横メルカトル