心を整える

地元の池で2週間ぶりの、へらぶな釣り。
最近、漁(海釣り)の熱病にすっかりやられてしまっていた。
漁は漁獲(釣果)が目的なので、どうしても心に欲が生まれる。食べる分だけ慎ましく釣るだけでいいのに、より大物をなどと雑念がすきま風のように忍び込んでくるのだ。
その点、鮒釣りは、ひたすら無心 心を整えるの世界にひたれる。
釣りという格好をしているだけで、心と神経を研ぎ澄ますのである。
16尺の竿を振る。

長尺の竿は、心が乱れていると釣りにならない。
最初は右に左にブレてばかりだったが、静謐な森林の中、1時間ほどでピタっと一点に振り込めるようになると、良型のきれいな鮒がきちんとこたえてくれた。