城北社製レーシングチャンバー

 80年代の2ストロークレーシングマシンのチャンバー形状を模して、チャンバーの老舗、城北にTZR50R用として製作を依頼した。
 僕が指定したのは、カーボン巻きであること、直線的に天空を指す形状であること、そしてイモイモの部分の溶接があやしく光ることの3点。一応、イラストレーターで合成したイメージ画像も渡した。完全なる注文製作品だが、値段は通常のチャンバーと変わらないぐらい。
 これに大口径キャブレターとオートボーイMのチューニングを合わせた。カーボン巻きのサイレンサーが奏でるエギゾーストサウンドは三味線の低めの弦をつま弾くかのように、べべんべべん、ぶばばべんとご機嫌だ。
 難点を言えば、ちょっと走っただけで、あまたの小学生たちに耳をふさがれ、あまたの主婦たちに眉をひそめられる。学童保護者会の会長をやっているので、地域の子どもらや主婦連に面が割れているだけに、これはちょっとこたえる。