トライアスリーな週末

 土曜日は二日酔いで気持ちわるくて目覚めたのが朝5時。
 前の晩、小田原観梅宴「夜ネオンの部」が終わったときには降っていた雨も、やんで東の海の空が明るみはじめている。酒精色香に酔いながら気持ちよく眠ってしまったせいで、夜のあいだに終わらせる予定だった仕事に、こりゃいかんと着手す。脳に血がめぐりはじめると、はて、何か予定があったような。
 あわわわー、相模大野駅前7時半集合で、実業団鉄人部NKロケッツの面々と、ハワイ・アイアンマン千葉氏率いるトライアスリート軍団との合同練習会の予定が。
 準備する間もなく、そのままのかっこうで(2005年夏あたりから、ふだん着としてチョパーなかっこうをしている。上下、サイクリングウェア。走るときはもちろん、仕事するときも、飲むときも、寝るときも、歌うときも・・。年末に救急車で運ばれたときも)、外に停めてあったワイフの町乗りクロスバイクインプレッサの屋根にちゃっちゃかのせて、小田原厚木道路東名高速を東進すること小一時間。なんとか間に合った。
 トライアスリート軍団の練習会。軽くと言っていたのに、延々とアップダウンのつづく山岳修行の85キロ。やっと終わった死ぬかと思ったと安堵していると、これから10キロのランニング行きますよ、とのこと。
 軽くと言っていたのに。いや、たぶん軽いのであろう。アイアンマンは、4kmスウィム、180kmチャリ、そしてフルマラソンをたてつづけに全力疾駆するもののふなのである。
 ランニングは3km時点の助走区間で早くも本隊から引き離され、けっきょくわずか1キロを残した時点で屈辱のリタイヤ。ベースキャンプ目前で倒れた悲劇のスコット隊の気分であった。たったあと1キロ、しかしこの1キロは立ちはだかる大きな山のように見えた。そのときは。