能登の野営旅5

■8月17日(木) 増穂浦→珠洲
 夜中に花火の音で目覚めた。
 午前2時半。
 ワイフと娘はよく眠っている。この人たちの図太さは、心から羨望をおぼえる。
 眠れず、ずっとノートに書き物をしていた。
 午前4時前、ハンゴウ炊飯開始。
 午前5時、妻子を起こし朝食。
 午前6時、ワイフの運転で増穂を出立。
 午前8時、千枚田で休憩。



 能登半島先端ゾーンで3つキャンプ場を偵察。けっきょくトライアスロンのメイン会場である鉢ケ崎まで来てしまった。
 午前11時、浜辺にある鉢ケ崎野営場にベースキャンプ設営。
 大会のスウィムコースである鉢ケ崎海水浴場でさっそく泳いだ。半端じゃない遠浅。波も小さい。少なくとも小田原の海水プールよりは泳ぎやすい。
 あまりに素晴らしい環境に、午後にも泳ぎをやってしまい、不覚にもひどい日焼けを負ってしまった。本番ではウェットスーツを着るので、首ズレが怖い。日焼けには注意していたのだが、まこと不覚である。イシダイの子どもやフグと戯れたり、けっきょくこの日は計3時間ほどは海に入っていただろうか。興奮したマドカが海中で狂喜の叫びを上げまくっているのが、イルカの鳴き声みたいでおもしろかった。
 夕方から雨が降ってきたので、夜は近くの鉢ケ崎温泉センターに歩いていき、夕食もそこでとった。入泉料は大人1100円と高価だが、館内はすみずみまで完璧といっていいほど清潔で気持ちよかった。館内の食事処も値段が安く、うまかった。
 そういえば、この日、娘がとつぜんネギを食えるようになった。
 前年の北海道耐乏・放浪生活修練によって、好き嫌いはほとんどなくなっていたが、基本食材の中でネギだけはどうしても苦手だった。それが突然、ぱくぱく食べている。
 耐乏生活修練は、飽食の時代の子どもに、有無を言わさぬ教育効果があるようである。
 午後9時、爆睡。

●この日の修練:スウィム2km
●この日の教訓:カラトリーや小物類はジャンルごとに小さなメッシュケースかプラケースに入れておく。暗くても分かるように、それらの小分けケースは、すべて大きさの違うものを使うようにする。