2005年暮れに、はじめて美容室に入った。それまでは床屋だった。
理由は、「アスリートっぽい髪形にしてください」
茶髪、短髪に生れかわってからは、2006年、2007年と、髪の毛の長さはどんどん短くなっていき、スキンヘッドへ向かうトライアスリートの定常進化を歩んだ2年だった。
しかし私はアスリートっぽさをめあてにしただけであって、アスリートではない。作家めあてである。
カタチから入る常道として、今度は、作家っぽい髪形のためにヘヤーを伸ばしている。ところが作家っぽい髪形といっても、昨今は、作家らしい作家の顔が少なくなった、と言われる時代。手本を見つけるのも難しい。
芥川賞がめあてなのだから、まずは芥川龍之介(写真左)。
芥川賞がほしくてほしくてとれなかった太宰治(写真中)。
芥川賞など余裕でノーベル文学賞候補と目されるに足らず、マッチョへの道を歩んだ三島由紀夫(写真右)。
芥川と太宰はポーズといいヘヤスタイルといい、いかにも文士っぽい。
対照的に三島は・・アスリートっぽい。マッチョだからしかたないか。
そういえば、三人とも自殺している。