防水のデジタルムービー

 ガングリップで異彩を放つサンヨー社製のデジタルムービーシリーズ。
 前回はハイエンドモデルを紹介したが、今回は防水モデル。
 そう、3ヶ月前に買ったサンヨーのムービー(HD1000)があまりにも素晴らしかったので、6月に発売されたばかりの防水モデルの新機種も買ってしまったのだ。
 僕の場合、ムービーを使うシチュエーションのほとんどが山岳ランニングで、汗だくだったり、小雨だったりを気にせず使えるムービーが欲しかったし、ぴったりのタイミングであった。
 この防水モデルは電池込みで258gと軽量。HD1000と比べてもかなり軽いし、形状も薄く、山岳ザックの小さなベルトポケットにもすっぽり。目的にみごとにはまったムービー。
 ただムービー画質はちょっと。静止画はしっかり撮れば美しいが、悪条件下の動画撮影では厳しいものがある。携帯電話についているムービー機能よりはマシぐらいと思った方がいいかもしれない。好条件ではそこそこ画質もいいのだが。手ブレ補正もほとんど意味なし。
 このへんはHD1000とは比べものにならないが、比べるのが酷かもしれない。


 ちょっと気に入っているのはレンズカバーがないこと。さっと出して、さっと撮れる。
 他社の高機能ムービーでは、電源を入れるとカバーが自動的にオープンするものもあるが、こちらは単にカバーがないだけ。カバーがないというのは正確ではない。防水モデルなので、最初から透明のカバーがついている、といことなのだろう。
 各インターフェイスの操作性は防水機能のためか、やや難あり。HD1000の操作性が神がかり的に素晴らしかっただけに、やや期待はずれ。特にズームボタンの操作性の悪さは、シビアに使う部分なだけに哀しい。


 ただ、雨だろうが、雪だろうが、ポケットに入れてガンガン撮れるという意味では他に選択肢はない独自の価値をもったムービーカメラであり、けっきょくのところHD1000よりも出番は圧倒的に多い。子どもに持たせても安心だ。
 ただし、海中撮影をメインに考えている方にはひとこと。ガンガン海中撮影した場合は、1年に1回はパッキン類を交換した方がいいとのこと。汗とか雨ぐらいなら交換なしでだいじょうぶだろうけど。


 総合的にみて、セカンドムービーカメラを検討されている方には、オススメのニッチな逸品である。


 オプションのフロートストラップは、防水機能をもったこのモデルならではの製品で、笑える。笑えるが、海中撮影中に誤って手から離れてしまったとき、海底まで潜って取りもどさなくても、ぷかーっと浮いてくれる安心感は、いざそうなってみたら笑えないはずだ。


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●水中撮影を含む撮影サンプル(動画 2分1秒)


HD1000のインプレはこちら→http://d.hatena.ne.jp/cippillo/20080626/p1