獣は北へ(1)普通車免許交付

 2005年6月1日、抜いた親知らずに与えれた勇気に奮い立つまま教習所に入校。同月30日に卒業を果たした公道の獣。放たれた獣のほんとうの試練は、おそらくここからはじまる。
 2005年7月1日金曜日。運転免許証に普通車の項目が加わった。汚れたゴールド免許は晴れやかに真っ白な初心運転者免許に変わった。たとえ乗り慣れたオートバイで取締りにあったとしても、わずか3点で初心運転者試験を受けなければならないし、合格率40パーセントの試験(技能・学課)に失敗すれば免許を失うことになる厳しい状況だ。
 娘との北海道大冒険旅行の出発日まで1ヶ月を切っている。クルマの運転はあいかわらず気が重い。原付やオートバイのときみたいに、いても立ってもいられず早朝から走ってしまうような熱くたぎるものがない。ひたすら憂鬱だ。もし北海道大冒険旅行というミッションがなければ、クルマはしばらくおあずけにしてチャリに乗りまくりたいぐらいだ。
 毎年、この時期に北海道をクルマでまわっているモノレール運転士の義兄が送ってくれた携帯メールを読み返してモチベーションを高めよう。今年も義兄は明日、北の大地に出発する。今年はどんな旅になるのだろうか。北からの実況メールが楽しみだ。