スイミングスクールに一ヶ月ぶりに復帰すると、もうぜんぜんついていけない。
スクールでは速い人順に泳ぐ。ひとつ下のコースから始めて、昨年10月に今のコースに昇格(?)してからは、やはり経験者スイマーとの大きな懸隔を感じる毎日。
7月終わりには同じコースの15人ぐらいのなかで10番手ぐらいまでランキング(?)を上げたが、8月はまったくスクールに行かず。けっしてサボっていたわけではなくて、メドレー中心でハードなスクールの練習は僕には厳しすぎるので、トライアスロン大会にむけて遠泳的な泳ぎの自主練をしていたのであるが、一ヶ月たって出てみると、泳ぎがぜんぜんだめになっている。
やはりつらくても、スクールに出ていた方がよかった。
序列は最下位に落ち、いちばん最後を泳いでいるが、それでもコースのメニューを完泳できない。
泳ぐのが苦痛に近い。
「やっぱ初心者あがりじゃ、無理なんですかねー」
と、すっかり自虐的な気分で、またひとつ下のコースにもどった方がいいかなあなんて考えていると、68歳でバタフライ世界記録保持者のイーダさんが、
「40歳から初めて、バタフライの年代別で日本記録までいったやつもいる」
「うそー。それ、ほんとですか?」
「そいつが、いくら言っても煙草やめなくてさあ。キミもまだ吸ってんのか? 早くやめなさい」
はーい、と返事しつつ、プールの建物の影に隠れて、また一本。